末期癌と闘われる方々への
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難病末期癌からの生還~タイトル画像小

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癌細胞と闘う免疫細胞とは

難病末期癌からの生還区切り線

 
私たちは、実は、気づかないうちに無数の細菌に囲まれて生活しています。たとえば、どんなにきれいにテーブルをふいても、ていねいに掃除機をかけても、完全に細菌を駆除することはできません。あるいは、インフルエンザが流行する季節に、その予防のためマスクをしても、ウイルスの侵入を防ぐことはできません。マスクのガーゼは、まるで巨大なトンネルの中を小さなネズミが通り抜けるかのように、ウイルスを通してしまうからです。これらの細菌たちは、傷口や粘膜から、あるいは食物とともにロから、体の中に侵入します。
 
また、私たちの体は細胞で構成され、新陳代謝によって、新しい細胞と古い細胞の入れ替えが行われています。ところが、この新しい細胞がつくられる過程で、できそこないの細胞が発現すると、そのまま細胞分裂で増殖し、癌のような難病になる場合さえあります。
 
このように、体内に細菌(微生物)が侵入したり、できそこないの細胞が増殖することは、大変危険なことであり、これらを防がなければ、生命を維持していくことが困難になります。これらを防ぐための機能が、人間が生まれながらにもっている「免疫」というものです。免疫の重要な働きは、排除すべきものを見分け、これを排除し、体の働きを正常に保つことにあります。
 
 

 
免疫現象は、次のように、三つの働きに分けられます。
 

  • 微生物の感染防御
    ウイルスは細胞に侵入し、その中で増殖します。免疫機構(免疫系)が正常に働いていれば、ウイルスに感染した細胞を破壊して取り除き、それ以上の感染を阻止することができます。
  • 他の個体の細胞の拒絶
    血液や臓器を、他人の体に移植した場合には、提供を受けた人の免疫系(免疫を正常に働かせるしくみ)が抗体をつくって、移植された細胞を拒絶してしまいます。拒絶反応は、免疫細胞が移植された臓器を"異物"として認識して、活性化し、攻撃するために起きるのです。臓器移植の場合、これを防ぐためには、免疫抑制剤を使用します。免疫抑制剤は、移植後も長期間使わなければならず、ウイルスの感染などに抵抗する力が弱まる副作用もあります。
  • 変異細胞・老廃組織の除去
    白血球の一種であるマクロファージは、できそこないの細胞や、いらなくなった古い細胞を見つけると、パクパク食べて掃除してくれます。この働きをするために、免疫細胞があるのです。

 
これらの免疫機能を働かせるのに最も大切なことは、排除すべき相手と自分とを区別することにあります。
 
 

 
私たちの体の免疫を正常に働かせるしくみ(免疫系)の最も大切な仕事は、「自己と排除すべき相手(非自己)を区別し、非自己を攻撃すること』にあります。
 
たとえば、インフルエンザの流行する寒い季節に人ごみの中に入ると、何かのひょうしに体内にインフルエンザウイルスが侵入することがあります。ウイルスが進入すると、免疫系はすぐに、「侵略者だ!!」と認識します。そして免疫系は、その侵略が体全体をおかすのを阻止するために攻撃を開始し、体内から排除します。
 
では、どのようにして、この侵略者を認識するのでしょうか。
 
侵略者(排除すべき相手)の特徴的な目印を「抗原」と言います。この目印を認識するのが、「リンパ球」です。リンパ球は細胞表面に、抗原をぴったりはめこむ構造をもっています。この部分を「抗原レセプター」と言い、一般的に「抗体」と呼ばれています。
 
 

 
体を守るうえで最も重要な免疫活動は、白血球によってなされています。白血球は、侵略者と戦う勇敢な戦士と言うことができます。この、大変に頼もしい白血球について述べましょう。
 
血液の45パーセントは、赤血球・白血球・血小板で構成されています。赤血球の役割は、ヘモグロビンというタンパク質を使って、酸素を体のすみずみまで運ぶことであり、血小板は、出血を止める働きがあります。
 
これらのうち、免疫活動の主役となるのは白血球です。
 
白血球には、1.リンパ球、2.マクロファージ、3.顆粒球の三種類があります。
 

  • リンパ球
    免疫系が最初にしなければならない大切な仕事は、排除すべき相手と自分とを区別することですが、その仕事をするのがリンパ球です。
  • マクロファージ
    マクロファージは、[大食細胞」とも呼ばれ、リンパの濾過装置であるリンパ節や、リンパ球をつくる[牌」などのリンパ組織はもとより、肺、肝臓などのさまざまな組織に存在し、細菌や異常細胞を見つけると、食べてしまいます。
  • 顆粒球
    顆粒球も、「食細胞」と呼ばれていて、マクロファージほど大食いではありませんが、細菌や異常細胞を排除する役目をします。

 
 

 
体の中に異物が侵入すると、リンパ球が登場します。リンパ球は、抗原に反応する抗原レセプターを放出します。先ほど述べたように、抗原レセプターのことを「抗体」と言います。
 
抗体というのは、異物についている抗原に噛みつきます。抗原と抗体は一対一で対応していて、一種類の抗原には、特定の抗体しか反応しません。これは、免疫系が、それぞれの抗原に合わせて抗体をつくっているからです。
 
抗原に抗体が噛みつくと、マクロファージや顆粒球などの食細胞が、異物であることを認識します。食細胞は、異物を認識する力が弱いので、リンパ球の抗体からの知らせによって、エサ(異物)のありかを知り、これを食べて排除します。
 
このように、リンパ球とマクロファージ、顆粒球の連携プレーで、病原体や、要らなくなった古い細胞が処理されています。
 
ところで、腫瘍細胞やウイルスの感染を受けた細胞は異物ではなく自分の細胞ですが、正常の細胞とはかなり違っています。正常な細胞との違いが大きければ、マクロファージ単独でも見分けることができるので、すぐにその細胞を食べ始めます。
 
 

 
リンパ球には、抗体を放出するものだけでなく、いろいろな働きをする細胞が含まれています。それぞれの作用によって、
 

  • B細胞
  • T細胞
  • NK細胞
  • LAK細胞

 
などに分けることができます。このそれぞれの細胞が、自然治癒力にかかわる重要なメカニズムをもっています。
 
特にNK細胞(ナチュラルキラー細胞)は、マクロファージのように異物を直接に攻撃する細胞です。腫瘍細胞やウイルス感染細胞を見つけると、なんの操作もなくただちに破壊するので、ガン細胞の退治には大きな役割をになっています。「ピシバニール」などの抗悪性腫瘍剤は、このNK細胞を活性化するのが主な作用です。
 
 

 
癌などの腫瘍をやっつけるために、手術・抗癌剤・放射線治療が行われていますが、これらの治療法には重篤な副作用がともない、また、治癒しても再発の可能性が高いようです。
 
できてしまった癌組織を正常組織に変えることは不可能なので、場合によっては、虫歯を削るように削り取る(手術によって除去する)ことも必要です。しかし、その際には、このような受け身の治療だけに頼ることなく、積極的に自分の免疫力を高める努力が大切になるのです。
 
免疫力を高めると、再発・副作用を防ぐ効果があることは、アメリカのカリフォルニア州立大学ロサンゼルス校(UCLA)DREW医科大学のM.ゴーナム博士の報告によっても明らかになっています。
 
免疫力を高めるには、食生活を改善し、B細胞、T細胞、NK細胞、LAK細胞を活性化する機能性素材を補うと効果があり、安全で効果的に治療を行うことができます。その際に、機能性素材として驚異的な効果を発揮するものが「医療機関向け免疫賦活物質BRM」なのです。
 
私の父が実際に使用して癌細胞破壊の大きな助けとなった免疫賦活物質。最新の医療機関向け免疫賦活物質については、父が実践使用したBRM説明ページで詳しく述べています。
 
 

 
NK細胞は、なんの命令も必要とすることなく、腫瘍細胞を見つけると、ただちに攻撃をするという役目をもっています。NK細胞がガン細胞を見つけると、すぐに「キス」をするかのように結合します。「キス」をして5分しないうちに、ガン細胞は溶けてしまいます。免疫強化物質は、このNK細胞活性に驚異的な力を発揮するようです。
 
 

 
免疫の働きとは、自己と自己でないもの(非自己)を区別し、非自己(排除すべき相手)を攻撃することです。その第一段階として、非自己を認識しなければなりません。「抗体」が非自己の「抗原」に結びついて、初めて非自己であることが認識されます。この感知に必要な「抗体」を大量に生産する工場が、B細胞です。
 

 
T細胞のうちで、ウイルスの感染を受けた自分の細胞やガン細胞を、破壊して殺すT細胞を、「キラーT細胞」と言います。T細胞の重要な働きは、自己の変異細胞を破壊することにあります。キラーT細胞は。指令を受けて初めて攻撃します。その指令を出す役割は、「ヘルパーT細胞」にあります。つまり、キラーT細胞は、ヘルパーT細胞の命令がないと攻撃できないしくみになっています。現在、世界中で猛威をふるっているエイズは、ウイルスがこのヘルパーT細胞を攻撃するため、キラーT細胞に命令が行かなくなり、空中に浮遊するカビが肺に侵入しても排除できず、カリニ肺炎を起こして死に至るというものです。
 
 

 
LAK細胞は、破壊する能力をもつのに数日を要するのですが、NK細胞よりも多くの種類の腫瘍細胞を破壊するという役目をもっています。
 
T細胞は、[インターロイキン2」という物質をつくって、放出します。インターロイキン2は、T細胞を増殖する働きがあります。T細胞は自分自身を増殖させるために、インターロイキン2をつくっているのです。そして、ある種のリンパ球にこのインターロイキン2を作用させると、腫瘍細胞を破壊する能力をもつようになります。このように、インターロイキン2の作用で腫瘍細胞破壊作用をもつようになったリンパ球を、LAK細胞と言います。
 
 

 
タンパク質の一種で下記のような働きをもっています。
 

  • B細胞の抗体産生を促進する。
  • キラーT細胞、NK細胞の細胞傷害活性(各細胞から酵素を出して腫瘍細胞に傷害を与えること)を高める。
  • マクロファージを活性化させ、殺菌作用や細胞傷害作用を高める。

 
 

 

異物が侵入したら即出動、カツカツ食べて排除する

 
異物を飲み込むようにして細胞内に取り込み、殺菌するのがマクロファージだ。ほぼ全身に分布し、異物の侵入を待ち構えている。
 
 

ゴミが入りやすい肺には多量に分布

 
細菌にウィルス、塵やホコリまで食べてしまう食いしん坊。それがマクロファージです。名前の由来は、Macro(大きい)、Phage(食べるもの)。その名のとおり大型サイズの細胞で、異物をカツカツと貪り食うようにして細胞内に取り込み、酵素で殺菌処理します。このように働く細胞を「貪食細胞」と呼びます。白血球の一種・好中球も貪食細胞です。
 
骨髄で造血幹細胞からつくられたマクロファージは、ほぼ全身に分布。異物が侵入すると、すばやく退治に出動します。

たとえば、呼吸をすると空気中のさまざまな微粒子が肺に入ってきます。肺は約90㎡もの面積で外界と接触し、つねに危機にさらされている臓器。その肺には70億から350億個ものマクロファージが存在し、傷害から守っています。

寿命が尽きた赤血球、白血球、血小板などの死骸は、おもに脾臓や肝臓にいるマクロファージが処理を担当。血小板の作用でできた血液凝固物、抗生物質や免疫反応で死にかけたウィルスや非自己細胞の残骸も、マクロファージがきれいに片づけてくれます。
 
しかしマクロファージも万能ではありません。手ごわい敵がいます。そのひとつが結核菌です。マクロファージは結核菌を細胞内に取り込んで処理しようとするのですが、完全には殺菌できません。そのため、内部で結核菌が増殖してしまいます。
 
そこで、マクロファージは結核菌のかけらを細胞表面にかかげて、緊急事態の発生をアピール。これをヘルパーT細胞が察知し、より強力な戦闘集団であるキラーT細胞、抗体という武器をもつB細胞などに働きかけて、徹底的な排除作戦が展開されるのです。
 

骨とマクロファージは遠い親戚

 
マクロファージはアメーバのような姿をしています。もっとも原始的な細胞のひとつで、単細胞時代の形をとどめているからです。
 
赤血球も白血球も血小板も、原始マクロファージが進化したもの。じつは心臓や血管もそう。血管内皮細胞などは、異物を飲み込むというマクロファージによく似た働きを見せることがあります。
 
また、骨の内側には管状の空間があり、神経などがとおっています。この空間をつくっているのも、マクロファージの親戚にあたる破骨細胞という細胞です。
 
胎児のときにできた骨は、誕生後にどんどんつくりかえられます。このとき、破骨細胞はなかの神経が圧迫されないように骨を溶かし、成長にあった大きさの空間を確保しているのです。
 
 

 

免疫細胞のエリートを選別する訓練機関

 
長い間、胸腺は無益な臓器と思われていた。その機能が解明されたのは約40年前。なんと、重要な免疫臓器であることがわかったのだ。
 
 

胸腺と免疫機構の確立、その関係は

 
1961年、人工的に白血病を起こりやすくしたマウスから、胸腺を摘出する実験が行なわれました。その結果、このマウスは感染症にかかりやすく、異種の赤血球に対する抗体ができなくなったり、早死にすることなどが判明。胸腺が免疫の中枢臓器であることがわかってきました。
 
胸腺は、左右二葉からなる柔らかくて白っぽい小さな臓器で、心臓の前面を覆うように位置しています。ちょうど、胸のまんなかの骨の裏側あたりです。
 
妊娠2~3か月頃に形成され、生後まもなくから脂肪が入り込み、10代前半で約35gともっとも肥大。その後だんだん小さくなり、40代で約半分。70~80代ともなると、傷跡程度になってしまいます。
 
この大きさの変化は、免疫システムの確立と関係があると考えられています。つまり、胎児の時は免疫システムを構築するために活発に活動。生まれた時には、システムをほぼ完成させるというわけです。しかし、80代になり胸腺が小さくなっても、決して消失することはなく、末梢のリンパ球が無くなるといった危機があると、いつでも働くことができます。
 
 

胸腺の卒業試験は超難関

 
胸腺の役目は免疫細胞を訓練することです。メッシュ状をした胸腺には、胎生期は肝臓から、成熟後には骨髄から、幹細胞というすべての血液細胞の源が流れてきます。幹細胞はやがて増殖・分裂。できあがったリンパ球が胸腺に充満します。10代の人の胸腺には約10億個のリンパ球が住み着き、活発に増殖を繰り返しています。
 
胸腺はこれらのリンパ球に対して、2つのきびしいチェックを行なうのです。ひとつは、自己を認識できるかどうか。もうひとつは、自己と強く反応しないかどうか。つまり、なんらかの敵(菌やウィルスなど)によって自己が侵害されたときにのみ、それを正しく認識し、自己に対しては決して危害を加えることのないリンパ球を選別するのです。
 
チェックをクリアするのはわずか3~4%。それ以外のリンパ球には死がプログラミングされます。このプログラムされた死を、アポトーシスといいます。
 
こうして選び抜かれたのが、胸腺=Thymusの頭文字Tをとった、T細胞です。胸腺という。”学校”を巣立ったT細胞は、血液にのってリンパ節や脾臓、扁桃腺などの免疫臓器へ移動。免疫反応の主役としての務めを果たすのです。
 
ちなみに、試験に合格していないのに、監視の目をすり抜けて胸腺からでていってしまうT細胞もあります。これを自己応答性T細胞といいます。慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患は、自己応答性T細胞が自己に対して攻撃をしかけたときに起きる疾患です。
 

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