放射線は微量であれば決して毒ではない。それどころかかえって生命の活力を刺激し、健康に役立つことの方が多い。最近、この現象に対して微量の放射線だと、ホルモンのように作用するという意味でホルミシス(放射線のホルミシス効果)という考えが提唱され、研究されるようになってきました。
放射線のホルミシス効果と言う言葉は、アメリカのラッキー教授が、少しの放射線量だと「体の健康に役立つ」と提唱したのがきっかけで、各国で盛んに研究されるようになっています。この事実は多くの実験データーや臨床データによる研究によってこの論文の結果を裏付けています。我が国ではかなりかなり昔から、先駆的研究者によりこのような研究や臨床データが盛んに積み重ねられて来ていたのですが、残念なことに一部の研究にとどまってしまい、いつの間にか忘れられていました。しかしラッキー教授によりアメリカで「ホルミシス」の論文発表発表によって「微量の放射線は身体によい」ということが知られてくると、やっと我が国でも数十年ぶりに「低線量放射線と健康の関係」が認識されることになったのです。更にこれらは、NASAが宇宙に人を滞在させるに当たって、宇宙での放射線の影響を調べることからも研究が始まったのです。放射線の危険性と健康におけるすばらしい有用性が多くの実験で明らかになり始めてきているのです。しかし未だに日本の学会の一部では、原爆被爆国と言う特異性からか、放射線は少しでも危険だという大量の放射線を基にした「直線仮設」を支持している研究者が多くいます。最新の研究を無視し、根拠の乏しい古い概念を元にし、先入観だけで積み上げた認識を基本に、いまだに固い頭の中にはびこっているのが現状で、その結果、日本の放射線の被爆量基準も、少しでも放射線を浴びない方が良いというまちがった基準を元に設定されたものを未だに使っています。
低レベル放射線のホルミシスという言葉は、何らかの恣意的な規制や制限によって曲げて伝えられているこの現状を「私たちの健康を守る」という切り口で広く、そして分かりやすく考えて見る必要があるのではないかということで、ホルミシストをスタートしたのです。私たちの周囲を見回してみますと、健康に良いといわれている製品の中には、ほんとうは危険なものがあり。従来、危険と理解されているものの中に、実際は使い方次第で健康にとってほんとうに大切なものだったということが後で分かったということは、良くあるものです。本物と偽物を多くの中かららしっかりと自分の目で見極めて実践すること、そのためには最新の、しかもしっかりとした研究成果の情報に触れ留事が大切です。さらに「噂ではない本当の体験談」に触れて、自分の経験で判断することが非常に大切と考えるのです。
放射線は私たちの細胞にあるDNAに少しの傷を付けています。細胞は自らの生命を守るために自己修復を促しているのですが、もし修復のできない細胞は自殺させてしまうプログラムを持ち、未然に除外することで、ガンなどになるかもしれない危険な要因を持ってしまった細胞を、その危険な要因が動き出す前に取り除くことをおこない、重大な病を未然に防いだりするのもその一つで、この活動をアポトーシスと呼びます。これも私たち生命が、自然界から発生する多くの障害から、自己を守り、対抗して健康を維持するために自らが進化の過程で備えた大切な機能です。この機能は、毒を少しだけ処方した「薬」でも同じです。人にとって危険な薬物も私たちの体を刺激することで、自らの体に備えた命の免疫機能を刺激し、呼び醒まして快復させてくれます。勿論、ラジウム温泉の中に含まれる低レベルの放射線は、体の疲れた細胞を外から刺激、内からはラドンで刺激して快復を早めてくれます。
日本で有名なラジウム温泉といえば、山梨県の増富温泉、鳥取県の三朝温泉、それと岩盤浴の玉川温泉が特に有名です。特に玉川温泉は古くから「難病を治す」とされ、昭和の初め頃東北大学医学部や岩手大学、弘前大学などにおいて盛んに研究され、その研究で博士の学位を贈られた学者が8名にも上るほど。玉川温泉の医学的効果は「玉川温泉研究会」が発足するほど、多くの学者によって数々の詳細な臨床的研究が行われてきました。また、三朝温泉は日本を代表するラジウム温泉とされ、岡山大学医学部の御舩先生のグループが37年間にわたる統計の研究から、三朝地域のガン死亡率は全国平均の2分の1であると発表されています。このようなラジウム温泉や岩盤浴の地域では、温泉や土壌、岩盤から発生するラドンや微量の放射線が、肉体が本来持っている自然治癒力を刺激・活性化しています。
この微量のラドンや放射線が、人間の自然治癒力を刺激・活性化する効果を「放射線のホルミシス効果」(最近テレビなどでも報道され良く知られるようになってきました)といいます。つまりラジウムから発生するラドンや微量の放射線がまるで薬のように、私たちの身体の潜在的生命力を刺激し、健康を維持するための元気をつくりだしてくれるのです。放射線のホルミシス効果とは、要は放射線の程度の問題です。勿論多くの放射線を急激に浴びた場合は非常に危険ですが、ほんの少しだけの放射線を、時間をかけてゆっくりと利用する事は、私たちの生命の力を呼び覚ましてくれて、健康や若さのためにとても良く役に立つのです。 この程度の限界点を「しきい値」と呼んでいます。この値は人によって差があるのは事実ですが、日頃から極微量の放射線を生活に取り入れることが健康にとって有用なのは多くの研究に結果から明らかになっています。
ラドンを一定量以上含む温泉を放射能泉といいます。日本人は、放射能と聞くと嫌う人が多いようですが、実は温泉に含まれる程度の量の放射能は体に役立つことが分かっています。いわゆる猛毒も少しだと良薬になるのと同じと考えても良いでしょう。
例えば痛風に効く温泉は、飲泉により炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、硫黄泉に適応症がありますが、入浴によって痛風に適応症が認められているのは放射能泉だけ、入浴により慢性胆のう炎、胆石症に効くのも放射能泉だけです。放射能泉は、吸入によってもその効能を得ることができます。むしろ、入浴より吸入の効果が高い温泉と言えるかもしれません。
このように放射能泉は他の温泉とは違う特徴を持ち、さらに他の泉質と比べて、多くの症状を改善できるので昔より「万病の湯」として信仰の対象になることも多い特別な温泉です。
よく「放射能泉はガンに効く」と言われますが、入浴は体力を消耗します。とは言っても、ガンは患者自身の免疫力が治癒を左右する病気です。自然の中で気分が解放されて症状が緩和される転地療法や、温泉から発する微量の放射能によるホルミシス効果などにより症状が穏やかに緩和されることも事実。まだ論理的な裏付があるわけではありませんが、多くの来湯者の「ガンが治癒したという話」もまた事実です。
しかし放射能泉は数が少なく、しかも空気に触れるとラドンなどの成分がどんどん失われる「鮮度」に敏感な泉質で、持ち運びすることのできない温泉です。 入浴方法を守って、必ず湧出地でお楽しみ下さい。
北海道
二股ラヂウム温泉
北海道山越郡長万部町大峯
含ラジウム-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉、46℃、胃腸病、皮膚病、神経麻痺、痛風など
天然のラジウムと石灰が含まれた由緒ある温泉で、源泉に含まれる石灰分によって形成される石灰華が特徴。旅館の傍には巨大な石灰華ドームが形成されており、北海道の天然記念物にも指定されている。
登別温泉 名湯の宿 パークホテル雅亭
北海道登別市登別温泉町100
単純硫黄泉、硫黄泉、ナトリウム・カルシウム塩化物泉、特徴:硫黄泉・鉄鉱泉・ラジウム泉・カルシウム泉・子宝泉と5種、美肌効果、貧血、リウマチ
神経病摩周温泉
北海道川上郡弟子屈町湯の島
弱アルカリ泉、ナトリウム塩化物泉、ラドン温泉(銀泉)、26~96℃、胃腸病神経痛皮膚病
古くから温泉が湧出していた場所。元々は弟子屈温泉と呼ばれていた
秋田県
玉川温泉
秋田県仙北郡田沢湖町玉川
酸性-含二酸化炭素・鉄Ⅱ・アルミニウム-塩化物泉、98℃、9,000L/分、pH1.2
源泉近くに放射性元素を含んだ世界で3ケ所にしかない天然記念物の北投石が有名。岩盤が「放射線ホルミシス効果」を発揮し、多くのガンと戦う岩盤浴客が訪れている。
新玉川温泉
秋田県仙北郡田沢湖町玉川
酸性-含二酸化炭素・鉄Ⅱ・アルミニウム-塩化物泉、98℃、9,000L/分、pH1.2
玉川温泉と同じ源泉。ここに湯治し、多くのガンと戦う岩盤浴客が玉川温泉の岩盤浴に通う客も多い
東トコロ温泉
秋田県鹿角市八幡平字切留平10-1
弱アルカリ性単純泉(ゲルマニウム含有)、78.1℃、333L/分、無色・無臭、pH8.0、
病後術後の体力回復、消化器疾患、皮膚疾患、神経痛、痔疾、冷え性他
玉川温泉に入浴しますと皮膚に湿疹のような「温泉皮膚炎」ができます。痒み、灼熱感などを感じる場合は、東トロコ温泉に入浴しますと、美容にも良く利用されているゲルマニウム温泉効果で痒み等が緩和されます。玉川温泉湯治の仕上げの湯としておすすめ。
山形県
小野川温泉
米沢市小野川町
含硫黄ナトリウムカルシウム塩化物温泉、70℃、pH6.7、ラジウム含有、五十肩、美肌効果、リウマチ・神経病など
日本の美人の象徴にも揚げられる、小野小町から、小野小町の開湯という。美人の湯。
福島県
片倉温泉 薬王館 薬師の湯
福島県石川郡石川町字立ケ岡178
ラジウム弱アルカリ単純泉、神経痛・リウマチ・皮ふ病・切り傷・火傷
平安時代初期に、弘法大師が掘り当てたと言い伝えのある源泉。旧片倉財閥の別邸。
みちのく霊泉やわらぎの湯
福島県田村郡三春町馬場
ラジウム泉
大浴場飲泉場:16.0℃、54.02マッヘ単位/kg、pH6.7
岩磐浴場前飲泉場:15.5℃、83.18マッヘ単位/kg、pH6.7
滝桜飲泉場:15.8℃、55.75マッヘ単位/k、pH6.7
岩磐、お風呂共に入浴は体力を消耗しますので、入浴後は仮眠をとって下さい。岩磐、お風呂共に大変汗をかきますので、入浴前、入浴中、入浴後は水分の補給に努めてください。
岩盤浴には、ゴザ、着替えの下着、着替え、タオル、ペットボトル(空)が必要です。訪問前に問い合わせて下さい。
新潟県
今板温泉
ラドン温泉、神経痛、筋肉痛、関節炎、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、ラドン含有量最高で6.32マッヘ、湧出量毎分103リットル
1千年前、今板の地名が「湯前田」と呼ばれていたころ、弘法大師が五頭山を開いた折、この地に薬湯を発見したと伝えられています。
五頭温泉郷・杉村温泉
新潟県阿賀野市村杉
単純放射能泉、弱アルカリ性 低張性 低温泉、ラドン含有量204.7マッへ(744.2×10-10キュリー/kg)、pH8.0(弱アルカリ性)、483.0L/min(自噴)、26.0℃
村杉温泉薬師乃湯3号井の泉質はラジウム含有量、ラドンの数値は他の著名な温泉を圧倒。ラジウム温泉として全国的に有名な三朝温泉をも凌駕するもの。ラジウムを多く含む湯は、婦人病に効果があることから、古くから「子宝の湯」としても知られている。戊辰戦争で傷ついた勤皇の志士たちも、ここで湯治をしたそうです。
放射能(ラドンRn)を含んだ温泉は、効果は入浴、飲水のほか、吸入での効果が一番良いとのこと
栃尾又温泉
新潟県魚沼市栃尾又温泉
単純ラジウム泉、36~37℃、慢性皮膚病、婦人病、痛風、糖尿病、胃腸病、冷え性、動脈硬化、高血圧、不眠症、関節のこわばり、切り傷、病後回復期、アトピー、水虫など
栃尾又のラジウム泉は豊富なラジウムを含む温泉として有名、新陳代謝を高めると同時に、鎮静、鎮痛、催眠の効果がある。お肌がすべすべになるだけでなく、体によく効く温泉として知られ、古くから「子宝の湯」として親しまれている。
※ ここで紹介しています代替療法は、問い合わせが多いので情報として概要を記してありますが、私の父はこの治療法は取り入れておらず、当然のことながら治療に関する詳細や効果については分かりかねます。ご自身でよく調べてみて下さい。